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Dairix ASN.1ライブラリ
Dairix ASN.1ライブラリ
Dairix ASN.1ライブラリの概要
「Dairix ASN.1ライブラリ」は、ダイリックスが独自に開発した、ASN.1国際標準に準拠したデータ構造を定義するためのソフトウェアライブラリです。日中3G業界の大手通信事業者や機器メーカーからの受託開発経験の中から培われたノウハウを集約した高性能ライブラリで、劇的にメモリ使用量の少ないプロトコル・スタックを効率よく作成できます。
ASN.1とは
ASN.1(Abstract Syntax Notation One)とは、通信分野においてプロトコル情報構造を抽象的に表現するための記述ルールとデータの符号化規則を定めた言語仕様です。ASN.1記法と特定のASN.1符号化規則を用いることで、ハードウェアのアーキテクチャや実装言語に依存しない、高度に抽象的で曖昧さのないデータ構造を定めることができます。
WCDMAなどUMTSに加えて、X.400 電子メール、X.500 あるいは LDAP ディレクトリ・サービス、H.323(VoIP)、SNMP、BACnet といった様々なアプリケーション層のプロトコルで適用されています。
Dairix ASN.1ライブラリの機能
- C言語と1対1に対応するインターフェイス設計を採用
- 静的メモリ構造と動的メモリ構造に対応*
- 静的メモリ構造の場合、メモリ構造は構文のツリー構造と一致しており、必要なメモリサイズは静的に固定されます。動的なメモリ構造の場合、メモリ構造に構文のツリー構造を反映すると同時に、通信中実際に転送される構文に応じてメモリを割り付けます。
- 同じレイヤ(同じ構文)の中で、符号化エンジンを二重に呼び出し可能
- 違うレイヤ(違う構文)の中で、同時に符号化エンジンを呼び出し可能
- プロトコル構文をツリー構造に変換し表示可能
- 構文レベルで転送用データを作成可能
- 2進の通信ロギングデータを意味ある構文情報要素単位に変換し表示可能
Dairix ASN.1ライブラリの特長
- C言語プログラマの生産性を高め、開発コストを削減可能
C言語上で構文と1対1となるようにインターフェイスを定義しているので、C言語プログラマにとってはすんなりプロトコル開発を進められます。このため、生産性が向上し、開発コストを削減できます。
- 動的メモリ構造に対応し、コンパクトなソフトウェアを生成可能
静的メモリ構造はもちろん、動的メモリ構造、さらに両者の併用によって、メモリの最適化を実現しているので、携帯電話端末のようにハードウェア・リソースが厳しく制約される用途に最適です。
- プロトコル・ソフトウエアに容易に組み込み可能
- パラメータ設定と構成を自動生成可能
- ダイリックスのエンジニアによるフルサポート
Dairix ASN.1ライブラリの構成
「Dairix ASN.1ライブラリ」は、以下のコンポーネントから構成されます。
- コンパイラ:ITUが策定したASN.1標準規格に準拠した通信プロトコル構文からC言語のインターフェースを生成します。PC上で動作し、C言語のインターフェースと符号化エンジンに使う内部マップを生成します。
- ASN.1エンジン(組み込み符号化エンジン):通信プロトコル構文を変換します。携帯など通信機器に組み込むライブラリで、OSに依存せず、PER(X.691)のALIGNEDとUNALIGNED の両符号化式をサポートしています。
- View&Edit Manager(統合環境):PC上で動作し、通信プロトコル開発者のために通信プロトコル構文の解読・メッセージ作成・転送構文分析を補助します。構文をツリー構造で表示できるので、通信プロトコルの構造・つながり及び仕様が明確に理解できます。構文レベルで各情報要素に値を割り振って通信プロトコルデータパターンを作成したり、符号化エンジンを内蔵させて、2進の通信ロギングデータを意味ある構文情報要素単位に変換し表示する機能も持っています。
Dairix ASN.1ライブラリ システム構成図
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